20110307

即興に耐えうるFrowを・・・






昨日は娘と動物園に行く約束をしていましたが、天気予報を見て断念・・・
午前中は二人で髪を切りに行きました。切った髪の毛が服についていたらしく、チクチクするので、その足で温泉に!二人で露天風呂を満喫しました。


温泉から上がると、ちょうど12時でした。車の中で昼食をとりながら、福島市に向かいました。県立美術館で開催中の、スタジオジブリ、レイアウト展を見に行きました。宮崎アニメが大好きな娘は大喜びで、二時間があっという間に過ぎました。







その後は、ブルーレイをレンタルして、電気屋さんで掃除機を新調(やっとサイクロン♪)。夕飯の買い物をして帰りました。僕は夕飯はシチューにしようと考えていたのですが、娘はカレーが食べたいと言います・・・しばらく協議した後、ルーを半分ずつ入れて、シチューカレーを作ることにしました。


ただのとても甘いカレーになりました・・・







僕の臨床に対する基本姿勢はクライエント中心の作業療法です。クライエントと一緒に過去の作業遂行文脈を振り返り、共有し、そこから取り戻したい作業、やりたい作業を協業の元に決定していきます。


しかし、その協業のプロセスを実施することができないクライエントも実際沢山います。


そんな時、無理やり協業に持っていこうとしたり、反対に、安易にセラピスト中心に選択したADL訓練や機能訓練のみに介入内容を変更することも乱暴です。


なぜ協業体制を築けないのか?そのアセスメントが重要だと考えています。


認知症や、高次脳機能障害がその理由にある場合も多いと思います。また、自分の未来に対して積極的になれず、クライエントの意思を伴った面接を実施できない場合も多いと思います。下位の欲求段階が満たされずに、前を向けないクライエントも沢山います。


そんな時は、協業体制を築くために必要な要素をアセスメントし、介入方法に組み込んでいかなければいけません。


欲求段階が満たされないクライエントに対しては、早急に解決策と安心を提供することも必要です。認知症が重度のクライエントに対しては、快刺激の中で、他者と交わること、作業をすることに対する抵抗に対して脱感作を図り、環境と交われる状態に底上げすることを優先することもあるでしょう。高次脳機能障害に苦しむクライエントに対しては、専門知識に基づく訓練を提供しながら、生活文脈を考慮した作業を共に行ったり、元の文脈でストレスをなるべく少なく生活するための準備を進めていくことも重要です。


また、どんな介入を行う時も、常に心理面に気を配り、少しでもクライエントが作業に従事する中で、効力感を感じ、未来の自分に希望を持てるような関わりが重要です。


そんな関わりの中で、協業体制を築ける状態になったクライエントに対しては、そのプロセスを踏むラインに途中で移行すれば良いし、ずっと協業体制を築けないクライエントに対しては、クライエントがイキイキと生活していくためには何が必要か?(上手くなるためには?ではないですよ!)それを考えながらの介入を続けていくことになると思います。


協業体制を築けるクライエント・・・


築けないクライエント・・・


どちらのクライエントに対する介入でも、共通していることがあります・・・


それは、心身両面を同じ比率で大切にすることができなければ、作業療法はできないということです。それは領域に関係ありません。どんな領域でもです・・・


クライエントの心理面を、意欲の有無など二極的な評価に留め、そこで言う"意欲”も、OTが決定した"訓練”に積極的かどうかだけで有無を判断する・・・そんな臨床に終始するOTは、おそらくOBPには懐疑的なんだと思います・・・PTになればPTになれば良かった・・・なんて思っているOTもいるかもしれません・・・


反対に、クライエントの心理面を重要視するOTほど、作業ベースの介入の大切さ、そして難しさを知っているんだと思います・・・作業療法士であることを誇りに思えるOTだと思います。






作業療法ができるから、僕は作業療法をしているのではありません・・・


作業療法がしたいから、僕は作業療法ができるのではありません・・・


どんなに作業療法が好きでも、遂行技能を有していなければ、僕は作業療法を楽しめないと思います。情熱的に取り組めないと思います。


どんなに技能を持っていても、作業療法に情熱を持てなかったら、僕は作業療法を楽しめないと思います。


僕は作業療法が大好きで、作業療法をすることができるから、主体的に作業療法士という作業を遂行しているのです・・・遂行し続けることができるのです。


クライエントは、様々な障害を持って私達の前に現れます。様々な心理状態で私達の前に現れます。あくまでもクライエント中心の協業が僕の理想ではありますが、その協業が難しい場合、心身両面からアセスメントをして、僕達は変幻自在に介入を工夫していきます。


僕達作業療法士は、”何でも屋”などと表現されることがよくあります・・・


でも何でも屋であるが故に、自分達の専門性を見失うリスクも伴うのかもしれません・・・


作業療法士は、心身両面を包括する”即興に耐えうるFlow”をしっかりと持った”何でも屋”でいたいと僕はいつも思っています。






今まで協業体制が築けなかったクライエントも、
もしかしたら協業できる可能性があるかもしれない・・・
現に僕はありました・・・





0 件のコメント:

コメントを投稿